「高校六回卒で氷上町成松在住の勝川浩幸さん(前丹波市図書館長)は囲碁6段の名手として著名ですが、
このほどその活動がNHKで紹介・放送されます。
勝川さんはアメリカの男性と、約40年にわたってEメールと航空便で囲碁の対局を続けて来ましたが、
昨年渡米して、初対面での対局が実現しました。
そのことは、丹波新聞でも大きく報道されていましたので、ご承知の方も多いと思います。
 *そこにいたる経緯は昨年の神戸新聞の記事をご紹介しますのでご参照ください
  勝川さんのその「アメリカ囲碁紀行」がで取り上げられて番組となったものです。

 タイトル「熱中時代」

 放送  NHKBSハイビジョン 3月10日 22時〜22時44分
                    3月16日 正午〜0時44分
      NHKBS2  19時45分〜20時29分

 勝川さんは 六回上野重喜さんや高見などの同期です。是非ご覧ください。(高見記)

送られてきた手紙に従って碁を打つ勝川さ ん=丹波市氷上町成松


 国境越え囲碁対局40年 丹波と米国の男性、初対面へ 


  丹波市氷上町成松の元中学校教諭、勝川 浩幸さん(72)が約四十年間、
 航空便と Eメールで、アメリカの男性と囲碁の対局 を続けている。
 これまで会うどころか電話で声を聞くこともなかったが、
 8月に渡米 し、対面が決まった。
 「長い付き合いの一 区切り。積もる話をして、一局打ちたい」 と心待ちにしている。(太中麻美)
  対局相手は、カリフォルニア州ベンチュラ市のテオドール・ドランジェさん(75)。
 出会いは1966年。アメリカにも囲 碁本部があることを知り
 「文化の違う国の人と対局してみたい」と同本部を通じ相手を募集。
 ウェストバージニア州立大学の准教授だったドランジェさんが応じ、
 翌年10月に航空便を使った第一局が始まった。
  対局方法は升目に記号を割り振り、一手 ずつ打つ手を指定する。
 航空便の一往復は 最短10日。一局に180〜250手を要し 、
 終わるまでに約3〜5五年かかる。二、三局 同時進行する形で、
 これまでに三十六局が終了した。7年前からはEメールでやりとりしているが、
 対局のペースは同じだ。
  勝川さんは「時間をかけて最善の一手を 考える楽しみがある。
 ネットでの対局も普及したが、やめようとは思わなかった」と 魅力を語る。
 勝川さんは6段の実力で、初心者だったドランジェさんも4段程度まで上達したという。
  家族の写真を送り合ったり、哲学が専門のドランジェさんが
 「囲碁の理論を授業に使う」とアイデアを披露したりと心の交流を続けた二人。
 2002年、勝川さんに渡米予定があり、会う提案をしようとした矢先、米同時多発テロで断念。
 お互い高齢で 半ばあきらめていたが、
 囲碁仲間と今年8 月29日に全米囲碁選手権を観戦することに。
 「最後の機会かもしれない。ぜひ会いたい」と誘い、ドランジェさんが快諾した 。
  勝川さんは「どちらからもやめると言い出さず、
 大病や災難に見舞われなかったからこそ続けることができた。
 囲碁を通じた 縁に感謝したい」と、盤上での初対局を楽 しみにしている。

                                                                  (7/16 15:20)